Syagrus romanzoffiana litoralis
シアグラス ロマンゾフィアナ リトラリス


別名 シルバークイーンパーム(Silver Queen Palm)
アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル南部の標高1000 m以上に分布する女王ヤシのロブストフォーム(強健種)
当地では普通の女王ヤシがぎりぎり越冬できますが越冬後のダメージが重く年々衰弱して最終的に枯れてしまいました。
あと1歩のところで越冬できない地域でシルバークイーンは露地植えが可能です。

名前の由来は、女王ヤシが枯れるほどの寒波で生き残ったシルバークイーンが霜をまとい日光の下で奇妙な半透明の銀色の色調で現れた
という説や、ブラジル南部サンタカタリーナで見つかった女王ヤシがワックスをまとったシルバーリーフだったという説も。
この記事で扱っているシルバークイーンは小葉に薄くワックスが乗りますがシルバーというほどにはなりませんでした。


2008年地植え

シルバークイーンは滑らかな幹と柔らかい羽状葉でトロピカルな印象でありながら耐寒力があるのが最大の魅力です。
ココヤシと同じアッタレア亜連で、種を割るとココナッツと同じ香りがします。
葉軸に棘が無く選定が楽、しかも古い葉は自然脱落するので当地では台風の前をのぞき基本放置しています。


下に行くほど古い画像になります



2020年11月15日

2020年夏前半は多雨で涼しく、後半は観測史上最も暑く雨はほとんど降らず
台風は強くなかったので雄花が飛ばされずに済みました。

夏に開花した雌花 

昨年は台風と晩秋の開花だったので受粉できませんでしたが
今回は夏で昆虫が飛んで風の穏やかな状態なので結実のチャンスありかも
色づくまで1年ほどかかります



秋の開花

過去最大の花が咲きました。


半分カットしています。

まだ虫が飛んでいるので受粉するかな




2020年9月14日

選定とか一切しない状態で観察してみました。
花芽が伸びると葉柄が裂けて途中から折れて羽状葉だけ先に脱落します。

残った葉軸は時間が経ってから自然に脱落しました。
自然脱落すると平滑な幹の環状が現れます。

葉軸はかなり頑丈で脱落するには昆虫や菌類などの分解者が貢献しているはずです。
葉軸を人為的にカットすると残った部分が乾燥したミイラ状態で分解されずいつまでも残ることになります。
平滑な幹を見せたいなら放置して自然脱落させるのが良さそうです。






幹の根本が太くなり古い表層は割れています。雨天が続くと割れ目や表皮を突き破って気根が現れました。


結実


2019年の開花時。

これ以降は晩秋と春先に開花していますが季節柄に昆虫が集まらず受粉しなかったようです。
こうしてみるとヤシの受粉に昆虫が欠かせないのがわかります。

オレンジ色に熟すまで11か月くらいです。





食べてみました。

食感は粘り気が強く繊維だらけ、好んでは食べない感じ。半熟なのかあまり甘くなくてマンゴーに近い?次は完熟するまで待ってみよう

種は洗って



繊維をたわしで落としました


発芽苗と並べました

発芽苗はフランスから輸入したシルバークイーンです。

「リトラリス」ではなく「シルバークイーン」という種子名でした。
大きさは普通のクイーンパームより小さい感じでほとんど統一されていました。


今回収穫したのは普通のクイーンパームと同じくらいの大きさだと思います。

追記:サンタカタリーナ産のジョオウヤシは通常の種子よりも小さいそうです。
元々シルバークイーンとはサンタカタリーナ産のジョオウヤシが銀葉だったことから呼ばれました。
今回収穫したシルバークイーンはウルグアイ産なので寒さに強そうですが本来のシルバークイーンではないかもしれません。



シルバークイーンの開花

2019年10月3日に開花しました


一晩のうちに一斉開花 花の香りがして気づきました



ジョオウヤシ属は雌雄同種 雄花雌花が混在します

花粉

花粉を集めたい場合は開花前を摘むと良いようです。朝摘みが理想ですね。







台風が来て5日ほどで雄花はすべて落ちました

新しく花芽が上がっているのが確認できます。開花しそうな膨張具合。
このまま休眠してくれれば春に開花して良い具合なのですが・・・



雌花だけが残りました まだハチが飛んできます

今回は残念ながら受粉しませんでした。



2018年11月21日


近々アップする予定のネタは・・・
前冬の越冬結果
植物園のヤシ観察
2018〜2019冬越し準備
雪深い冬の日本海側における、ヤシの越冬実験
などなど
また、めずらしい耐寒ヤシの販売も行っていきたいと思いますので
今後ともよろしくお願いいたします。





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